神社を巡っていると本殿などの造りがお寺のように感じる神社があると思いませんか?
今回は、そんな疑問にお答えいたします。
ちなみに、「やしろぐ」のコンセプトは、「くつろぐひととき」ですので、学問的なお話ではなく、今回はザックリとしたご説明とさせて頂きますね。
色々な神社を巡っているとお寺のような造りに出会うことが出来ます。
その多くの神社は、見た目の通り、仏教の影響を色濃く受けていた時代がある神社です。
日本史にの話しにもなりますが、仏教を中心として国を治めようとした時代、つまり仏教が強力な権力をもった時代があり、その際、神社と仏教を同一視する思想が現れました。
それが、
神仏とは、神様と仏様です。
習合(しゅうごう)とは簡単にいうと一つにするとの意味です。
つまり、神様と仏様を一つにするとの意味です。
その一つにした神様を新たな信仰の対象とした現象を神仏習合と言います。
ここで言う神様は、キリスト様などの西洋神ではなく、神道の神様。
仏さまは、仏教の神様の意味になります。
ことになります。
仏教用語では、本地垂迹(ほんじすいじゃく)と言います。
仏教側の考え方で、神仏習合の事を指します。
日本の神様は、そもそも仏教の神様が日本に現れていたものであるとの考えです。
この神仏習合によって、神社の中にお寺が出来たり、その逆であるお寺の中に神社が出来たりした時代がありました。
結果、現存する神社でお寺のような造りの神社があるのです。
その神社の主祭神の多くは、もともとは仏教の神様であったことがほとんどとなります。
仏教:第六天魔王→神道:淤母陀琉神(オモダルノミコト)・阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)
仏教:牛頭天王→神道:素戔嗚尊(すさのおのみこと)
などが代表格です。
ちなみに有名な京都の八坂神社も創建時は寺であったようです。
寺院のような神社は、多かれ少なかれ仏教の影響を受けていた神社とのことになります。
なんでもそうですが、どちらが先かは重要で、いわゆる「元祖」ですね。
元祖以外は、「真似」となるため、特に宗教では重要なのでしょう。
後から来た仏教が、神道の神様は実は、仏教の神様だったんだよ!とすることで、神道も仏教から派生した宗教であると認識させる目的で合ったと思われます。
では、今日神社と寺院は明確に分かれていますが、その理由は、こちら!
こちらはその名のごとく、神様と仏様を分離する考えです。
一つではなく、それぞれが個であるとしました。
しました。と記載したのは、最終的には当時の政府の命により明確に分離されたからです。
政府の指示ですので、単に個としたかっただけではなく、複雑な情勢が絡まっていますが、くつろげないので、ここでは割愛させて頂きますね。
神仏分離は考え方としては古くからありましたが、日本国の体系的に決定打を与えたのは、1868年明治新政府により出された神仏判然令(しんぶつはんぜんれい)となります。
国の令として神仏分離を決めたことにより強力に神仏分離が進みました。
国がバックについたことにより、過度に反応して仏教を排他する動きも起こってしまいました。
この神仏判然令以降、明確な差別化が進み、現在に至っています。
宗教ですので、思想となり、それぞれの考え方、信じ方で良いと思います。
それぞれを認め合った上で、上下差別なく、後先関係なく、感謝、尊重して生きて行きたいものですね。
とかく心に負担がかかる現代ですので、神社に赴いて、ゆっくりした時間を過ごしてリフレッシュしてくださいね!